前方から………
人影が、どんどん…
どんどん……
どんどんどんどん……
近づいて来て。
「…………いっぽぉお~!!!」
「三船っ!!」
それはそれは恐ろしい形相をした人物が2名。
こちらへと……駆けてきた。
「…こっちにも鬼が!いっぽはもうだるまさんが転んだは勘弁です~!」
「…はあ…、はあ……!何言ってんのよ…、ホント。何分待ったと思ってるの?!」
莉奈ちゃんが、息を切らしてプンスカ怒る。
「……ん?」
「……お前…、約束してたじゃん。もう卒業だし、最後は一緒に登校しようって。」
高津くんが、久々の…呆れ顔。
「…あ。」
……うっかり忘れていたわ。
「……つーか、ナニその怪我。……そんなこともあろうかと……、うりゃっ。」
高津くんが…手際よく絆創膏を貼り付ける。
「…お前は行事あるごとに、肝心な時にこそ何かやらかすだろ?鞄に忍ばせておいてよかったぜ。」
「…………!」
さすがは……親友!!
「……よく…ご存知ですね。実は私、昨夜一睡もできなくて……。今朝からどうにも足がおぼつかないのです。」
「「……………。(嫌な予感…)」」
「ってか、このままじゃ遅刻しちゃう!せっかくのラスト登校、青春を味わいたかったけど……やっぱりオチつきね。高津っ、そっち抱えて!」
「……あいよ!」
私は莉奈ちゃんと高津くんの肩に手を回して……
「………せーのッ…!!」
二人に、担がれるようにして………
感慨無量なラスト登校を……
味わった。


