玄関の扉を勢い良く開くとー……、
予想通りと言うべきか、玄関先で胡座をかいて待ち構えていた宏輔が……
「おかえり、一歩!!」
そう…、祝福の声を上げて。
パァ~ン!!
パパパパァ~……ン!
キラキラとしたものが…、次々と、次々と…目の前に飛び交ってきた。
「……目…、目くらまし…?!敵はいずこに!!」
驚きの余り……、
足を止めて、キョロキョロと辺りを見渡す。
「新手の使いか…?!卑怯者めが。え~い、隠れていないで正々堂々姿を現したらどうだ!」
頭上に、蜘蛛の巣のように絡まるナニかを…
手探りで掴みとりながら、
……吠える。
「失礼ねぇ…、一歩。」
隠れていた者共が一人ずつ……ひょっこりと顔を出す。
……母上に、
親父殿に、
久則に、
「ニャ~ン♪」
…にゃんと、フクくんまで…!
「これはこれは……、三船家の当主様はじめ側近の者が雁首を揃えて…一体何の騒ぎにございましょう?」
「「「「…………。」」」」
「我が首を狙おうと言うのであれば、もうしばし待たれよ!一歩はどこにも逃げも隠れもせん!!」
「……。逃げも隠れも、もう…する必要はないわ。……おめでとう、一歩!!」
「…………え。」
「……阿呆めが。お主は自分の置かれた立場がまだ理解できておらんのか。」
「………。……ああ!」
……そうでした、
そうでしたわ!!
私、三船一歩は……、
不利と謳われ続けた長い長い戦の果てに、見事華々しい勝利を…おさめたのであります!!
後にこれを…、人はこう呼ぶでしょう。
2014年 いっぽ受験の乱。
「…今夜は…お祝いよ♪さ、早く早く~、料理が冷めないうちに!」
母上が私の腕を掴んで。
ぐいぐいと…リビングへと連れ込もうとする。
「…待たれよ、母上殿……。」
「…え?」
「このような倅に祝いの宴を用意して下さることは…、ありがたき幸せ。」
「………。貴方は娘だけど?」
「しかし……、戦いを終えた今、契りを交わした盟友に…きちんと落し前をつけなければなりません。」


