「…本当にいいのか?だいぶ雪降って来たけど…。」
宏輔は路肩に車を寄せると。
念を押すように尋ねた。
「大丈夫です。例え風邪をひいたとて…、もう受験は終わったのですから。」
「暗くなってきたし、俺…待ってようか?」
それでもまだ、食い下がる。
「いいえ、歩いて帰るわ。今日は…そんな気分なんです。」
……と、いうよりは…
早く帰っていただきたいわ。今アナタが彼に会ってしまったら…いやはや何を言うか末恐ろしい。
「……そっか。じゃあ…あまり遅くなるなよ!」
「……ハイ!」
私はほっと胸を撫で下ろすと……真っ赤な車の助手席を降り立って。
車が走り去るのを見送くると…
一目散に、駆け出した。
久しぶりに訪れる、学校へと……。


