「……はい、そこまでー!!」
天使の声に……、俺は思わず、手を離した。
「…えっと…、高津くんだっけ?アナタ熱あるじゃない。」
天使の手には、体温計。
「……え?あ、ああ。大したことがないけど。」
「頭痛の他にも…悪寒とかないの?」
「……………。」
そういえば……?
全身が怠いような……。
「あなたのクラスにインフルエンザで休んでる子がいるから…、もし体が怠い時は病院に行ってちょうだい。で、今すぐに早退で。はい、マスクして。」
マスクを手渡され……、
渋々とそれを装着する。
ライバルを前に…カッコつかねーな。
なのに…。
「…すげーな、お前。」
ニシハルは全く馬鹿にするでもなくて。
「……そのくらい本気なら、俺に構ってないでちゃんと言えよ?」
けろっとそんなかっこいい台詞をはくから……。
俺はますます敗北感に苛まれる。
なる程……。
あの三船が好きになるんだから……
それだけの男って訳か。


