恋はいっぽから!








ちょうど問題集の答え合わせに取り掛かろうとしている時だった。




部屋のドアがノックされて……



「一歩、電話よ。」



母上が…やって来た。



「莉奈ちゃんから。」



「え、莉奈ちゃん?」



「あなたの携帯が通じないからって、家電に掛けてくれたみたいよ?」



「そうでしたか。ありがとうございます。」




子機を受けとって……、それから、ベッドに置きっぱなしの携帯を確認すると。



なるほど…、電源が切れている。




先生と別れてからは…携帯をマメにチェックすることはなくなっていた。



ましてや周囲は受験一色。


携帯を気にかけるような人は……いない。





ピッ…

「…もしもし、こちらいっぽ。莉奈ちゃん、応答せよ。莉奈ちゃ~ん、応答せよ。」




『ハイハ~イ、あけおめ♪こちら莉奈で~す。いっぽの携帯通じないんだもん、ど~した?元気してる?』



「…あけおめ。なんと…初電源切れにございます。…只今充電中。只今充電中。」




『何ごっこよ、コレ。てか、いっぽ今日暇?』



「勉強中、勉強中…。」



『じゃあ暇だね。息抜きに行くよ~!』




「……息抜き?」



『初詣!受験の願掛けも兼ねてさ。』




「…こちらいっぽ、初詣了解。」



「……じゃあ…、朝ご飯食べて準備して…、9時半!いっぽん家に迎えに行くからよろしくね~!」



「…了解。重装備して待機!」