恋はいっぽから!







「周りにそう思われてたんだもの。貴方達二人にはそれ相応の空気が存在していて…、誰も疑わなかった。つまりはそれって…目に見えない絆があったってことじゃない?例え報われなくても、そうやってずっと続いていける友情って…なかなかないものよ。ましてや異性だし。卑屈になる気持ちは私もよ~~~っく解るけど、だけど…好きな人の幸せには変えられないわ。自分がいることで…相手が笑っていられる。そのバランスを保っていくのは難しいけど…、唯一無二の存在になれる。これが恋愛対象だったらいつか終わりが来そうだけど…、そうじゃない、それは『一生モノ』よ。そう考えると…悪くはない。」




紺野先生はチラリとニシハルに目をやって。



にっこりと……微笑む。





「長南くん、貴方の思い人がこーゆーコで良かったじゃない?彼女ならきっと…、こんなちっぽけなことは忘れて、あとは笑いとばしてくれるでしょうよ?」



「…………。」



「…誠心誠意、謝りなさいよ。三船さんにもだけど…巻き添えにした大境さんにも。」




「………はい……。」





白衣の魔女は……



魔法をかけたのか―…?






長南殿は叱られた子供のように小さくなって……。


いつもの、自信たっぷりの面影が…消えていく。





「……三船……、ごめん。謝って済む問題じゃないってわかってる。けど…どうしても気持ちが消せなかった。……本当に…ごめん。」


「……長南殿……。」



「大境。もしかしたら俺…、アンタにもちょっと嫉妬してたのかも。同じクラスになって俺だけが三船んとこ知ってるって優越感が…アンタが現れたことで奪われた気がした。三船がクラスに馴染んでいくのは嬉しかったけど……、それはアンタの力が大きいってわかってたから。だから………卑怯な真似した。……ごめんなさい。」



「かまへんよ。ハナっからアンタのことはどうでもええねん。やられたらやり返すのがモットーでな。喉元過ぎたら元通り……ってな。」



バチンっ…


と、一発……、彼女の平手打ちが飛ぶ。



「…ハイ、ほな元に戻りましょー。」




………いい音だったわ。





「…ニシハル。俺はアンタには謝らない。」



「そうしてもらえると有り難い。」



……ここは和解せずに良いのかしら…?