結局…、俺と莉奈はバラバラにはなったが…、
なんとか、潜入には成功。
気になるなるのは……、
あの、カーテンの中。
声ひとつ聞こえて来ないけど……、
三船に、手ェ出してないだろうな…?
つか、天使よ、なぜ二人きりを許した?!
イライラが募って……
本気で頭が痛くなってきた。
起きろ……、三船。
早く起きろ……!
と、その時。
おれの脇の下から、体温計の電子音が鳴った。
「……ぎゃっ!先生?!」
「あ。起きた。」
おお…、
この声……!
ビバ、体温計!!
「……あれ?38.5℃…?」
……どうりで……
頭も痛むワケだ。
俺はテーブルに突っ伏して……。
二人の会話に、耳を傾ける。
「……保健室?…なぜ先生がここに?!」
「…起こしても起きないからだろ。」
「………?今日は授業はないはずですが…?」
「お前に用があった。」
「……な…、なな、なんでしょう?」
声……、上擦ってるし。
思い当たることが…あるのか。
「昨日の……、何あれ。」
「……プリントのことですか?」
「……。お前の名前は『わかりません』か?解答欄は白紙の上に…、記名まで『わかりません』って書かれたら…、こっちが訳わかんないだろ。」
三船……、そんなこと書いたのか……。
「……だって……。」
「……『だって』?」
「……訳がわからないんです。まったく問題は頭に入ってこないし…、それどころか、睡魔も襲って来ない。」
「おま…、それが普通だろ。」
「……それに…、イライラするんです。」
「……何が?」
「先生を見てると、イライラしたり…もやもやしたり…、今まで知らなかった黒い感情が……出て来るんです。でも、いないならいないで…数学がますますつまらなくなった。先生の声が…、私の子守唄になっていたんだわ。」
「…………。」
み、三船……?
お前今……
サラっとすごいこと言ってるぞ?


