「………。こういうのは…、むしろお前の得意分野だったな。」
「………?」
「あの手この手の手法は…なかなかのもんだった。」
「………??」
「…何でもない。…お前は…いつも通りでいい。」
「…………???」
「じゃ…、早速…行きますか。」
「行くって…、どこへ?」
「……どこって…、校長室?」
彼は内ポケットを探ると……
ちゃりん、と音を鳴らして。
私の目の前に、小さな鍵を…翳す。
「……それは……?」
「校長室の鍵。小松先生の許可を…既にとってある。」
「……!!」
「ちなみに校長は今日は…休み。」
「…ふ、不法侵入になりませんか?」
「…相手をおびき出すには格好の場所だからな。ただし…、周りの物には一切手を触れない。ちゃんと小松先生も同席してくれるから…心配ない。」
「彼女がいた方が心配ですが?」
「お前らは水と油みたいだもんな。昔の俺らみたいに。」
「……。」
「でも…ひとつきっかけがありゃあ変われる。俺らが実証したじゃん?」
「……ですが……」
「……もう手は打ってる。お前がNOと言おうが…作戦は始まってるんだ。」
「………!」
「これは…完全に俺のエゴだ。お前が幸せになんなきゃ…気が済まないからさ。早めに…解決したかった。」
「……先生………。」
「……さあ…、行こうか。」
「……ハイ……!」
先生が考える私の幸せって…
一体どんなものなのでしょう。
確実に、私が思うソレとは……違っているでしょう。
それでも――……
彼が描くわたしの未来に。
幸せであろうその日々に…、
触れてみたいと……
思うのです。


