「まあ…、とにかく、仁志先生の意思ではないことはわかりました。ですが…、生徒達の間ではつまらない噂が流れています。何らかの処分は下るかもしれませんが…、これだけ味方がいるって言うのは…、心強いわね、三船さん。私の方からも十分に反省してるという前提のもと、校長に報告させていただきます。ですから…、三船さん、太田さん、高津くん。それに…紺野先生、仁志先生には今後軽率な行動は控えて頂きたいわ。」
小松先生が呆れた様子で…ため息をついた。
なんとか…、最悪な事態は免れたようだ。
私は深々と頭を下げて。
「…ありがとうございます!」
その体を起こそうとした所で………。
ベシッ。…と一撃。
馬場チョップをくらう。
「…新手の門下生ね!」
「…ハ?てか、何でお前らは…勝手に事実を脚色してんの?」
「……………。」
その低い声に。
一斉に皆の視線が…そちらへと移った。
「……仁志先生……?お休み貰ってたんじゃ…?」
「……人が休みの時に何でこんなことになってんだ。どっかの誰かさんがまーた暴走するのは目に見えてんだよ、バーカ。」
「……ええ…っ?」
「……寺澤…、悪いな。。」
ニシハルは寺澤先生の方を見て、ニヤリと笑う。
「三船の暴走を止められるのは…お前しかいないからな。」
寺澤先生もまた…親指をつき立てて、にこりと笑った。
どうやら寺澤先生が…、彼に連絡を入れたのね。
「……小松先生。」
「……何ですか?」
「今の話は……全部嘘です。僕が彼女を…外に連れだしたんです。」
………!!
「…ちょっ……仁志先生っ。」
「……特別扱いになるとわかっていましたが…、僕は彼女が努力していたのを知っています。山登りで倒れて、せっかくの息抜きもできなかったのが…気の毒だと思い、あんな時間に…呼び出しました。後悔は…ありません。」
「…………。」
駄目よ……、先生…。
せっかく丸くおさまったというのに……貴方がどうしてわざわざ全てを庇おうとするの……?!


