「ハルの一番の友人に、彼のことを相談するようになった。その人は…とても親身になって話を聞いてくれて、アドバイスもしてくれた。でも…、ハルのペースが変わることはなくて。すっかり…その人に心を許していたせいもあるし、どこかで…もっと自分を必要にされたいって、刺激が欲しいって思ってしまったこともある。その彼が、私に告白してきて……、もちろん、思い悩んでの末の行動だと解っていたわ。ハルを好きなままでいいからって、これ以上苦しむのを見てられないって。………それで…、私はそれを受け入れた。ハルに会えない分、彼と一緒にいることで…癒えていった。」
「……それで……?」
それでは先生は、また独りに……。
「……直ぐに…バレたわ。一緒にいる人に人は影響を受けやすいのよね。気づけばハルと一緒にいても、話題はその人のことになったり、隠そうとすればする程に…ボロが出る。別れを切り出したのは…、ハルの方だった。『他に好きな女できたから』って綺麗に振られたけれど、私を解放する為の優しい嘘だと…気づいた。そこで初めて私は…ハルに縋った。『別れたくない』、『許して』って……。でも……、彼は怒ってもなければ、軽蔑することもなくて。昔みたいに…笑って言うのよ。まるで冗談みたく、『もう飽きた』って。」
「…………。」
「……後悔しても…しきれなかった。もっと早くにちゃんと気持ちをぶつけていれば…違っていたのかもしれない。ハルは、私達二人を以前と変わらずに接してくれたけれど…、私達には罪悪感が残っていて…。次第に距離を置くようになった。そのうちに…、私は妊娠して、彼との未来を考えるようになった。ハルの時のように情熱的な愛情ではなかったけど、ちゃんとそこに愛はあって…、大切にしようと思った。でもまだ学生で…、両親には産むことを反対されて、その間にもお腹の赤ちゃんは成長していって。もう…精神的にぐちゃぐちゃだった。そしたら……タイミング良く、疎遠になっていたはずのハルから連絡が来たの。彼から報告を受けて、わざわざ電話をくれた。私ならいいお母さんになれるって。どんな思いで…それを言ったのだろうって思ったわ。だってまだ私は知らなくて…、ハルのお母さんが、お父さんが亡くなったその1年後に亡くなっていただなんて……。」
「…………。」


