私は一口、レモンティーを口にして……
ゆっくりと息を吐いた。
「あの写真……。アレって、あの日…貴方が倒れた翌日のものよね。ハルを探しても…見つからなかったはずだわ。忠告したばかりだったのに、貴方もあの人も後先考えずに行動してばっかり。フォローしてやる側まで…何巻き込まれてんだか。」
「…………。」
「……紺野先生、あの写真は…生徒のみなさんも見てしまったんですよね。」
「ええ。…貴方の教室に…貼られてあった。」
「………!」
「もっと警戒するべきだった。撮ったのは誰か知らないけど…、興味本位なのか悪意なのかが分からない。貴方達以外も…あの場にいたことになる。正体がわからない分、怖いわ。」
「……一体…だれが…。」
「それもあるけれど、やっぱり規則を破ってまで会っていたことは…例えやましいことはなくても、許されることではない。特に…ハルは。貴方のせいで……折角得た信頼もなくすのよ。」
「…………。」
「……冷たい仕打ちよね、別れた男に対して。」
「…………。」
悔しいのに……
言い返す言葉がない。
先生は、私の為に……
呼んでくれた。
でも……、例えそれが私の為であっても、そうすべきでは…なかったのだ。
一人よがりな想いを優先したせいで、結果的に……
彼を陥れるようなことになってしまったのだから。
「……先生は…悪くはありません。私に気を遣ってくれただけなんです。」
「………どういうこと?」
彼女なら……ニシハルが不利になるようなことはしない。
だから……
せめて、彼女にだけは……
真実を打ち明けよう。
「……ずっと寝込んで、みなさんとのイベントに参加できなかったことを…気にしてくれたんです。決して深い意味などなくて、ただ、私を狭い空間から開放してくれたと言うか…リフレッシュさせてくれた。……それだけなんです。」
「…………。」
「………なら…、ますます納得いかないな。」
「…え…?」
「ハルの自発的な行動だったのなら尚更……、納得できない。」
「…………。」


