職員室を訪れて早々。
「…こっちに来なさい。」
お局様を筆頭に、雁首を揃えた先生方が……
怖い顔付きのまま、それぞれにデスクへと…戻って行った。
「…………?」
その中に…
ニシハルの姿はなくて。
不安が…広がっていく。
「……。仁志先生は休暇をとっているわ。」
私の目線を素早く読み取って、皮肉を込めたお局様が…眼鏡の奥を光らせる。
「……三船さん。貴方に確認したいことがあるの。」
「……?何でしょう。」
彼女は、デスクの上にある裏返された一枚のプリントをめくり上げて……。
私の前へと……つき出した。
「ここに写っているのは……、貴方と仁志先生に間違いないわよね。」
「………。」
お局先生が差し出したその紙には――
確かに………
私達。
私と、ニシハルが……
あの高原で向かい合っている……写真。
おまけにご丁寧なまでに、その撮影された日付まで焼かれていて……。
共に写る朝日によって…、その時刻を予測させることは……容易にできる。
「無断の外出は禁止していたはずよ。なのに何故…こんな朝の時間帯に、貴方達二人が一緒にいるのかしら。しかも…外で。」
「……………!」
「……あなたが一人ならまだしも、教師が規則を破ったことになる。正当な理由があるなら…ちゃんと説明できるわね?」
「……………。」
「……三船さん?」
「……………。」
確かにこれは……
間違いなく私とニシハルで――
正当な理由だってある。
ニシハルは私にきっと伝えたいことがあって。
私もニシハルに言いたいことがあった。
けれどそれが……
この人達に通じる理由になんて…ならない。
どうして……。
どうして、別れを選んでなお……
先生を苦しめなければならないの?
何故、
一体何故……
こんな写真が存在するの……?


