「オハヨウゴザイマス。」
「…おはよー。」
オオサカと二人、教室の扉を開く。
その途端に……
一斉に皆の視線が私達へと……注がれた。
「…およ、かっぴさんに食いつく幼児が沢山いるわ。」
「だからかっぴさんて皆知らんて。」
軽快なボケとツッコミを繰り広げるけれど……。
深刻な面持ちの彼らは、クスリとも笑わない。
「……?なにやら…不穏な空気ね……。」
「…何やろ?」
二人顔を見合わせて…首を傾げる。
それとほぼ同時に……
静まった教室に、放送の合図の音が鳴り出した。
『3年7組三船一歩。今すぐ職員室に来なさい。…繰り返し連絡します。3年7組三船一歩、今すぐ職員室に来なさい。』
「……。今の声って…お局やん。やーい、アンタまた何かやらかしたんやろ~?」
「……?最近交流を図っていなかったハズ。……寂しいのかしら?」
「…それはナイな。完全なる命令口調だったし、早う行き?」
「…………。オオサカもついて来てもいいですよ。」
「…朝からあしらうのもめんどいから遠慮しとくわ。」
「残念だわ。…では……、いっぽ、行きマース!!」
私はビシっと敬礼を決め込むと……
クラスメイト達に一瞥して、それから………
立て付けの悪い、重たいドアを再び開けて……
教室を、後にした。


