数学の講習が終わり、ニシハルが教室を出てすぐに……
私はただならぬ視線を感じ、そろりと…隣りに座るオオサカへと…視線を移す。
「………。どうしたのですか?」
「………。」
「……?オオサカ…?」
「…あんな。前からちょい思ってたことがあったんやけど…」
「………?」
「アンタって、あんま先生と話すイメージないねんな。けど…、ニシハルとはあーやってしょっちゅうバトルしとるなあって。」
「………!それは…、あの人が意地の悪いことを言うからよ。」
「……そう?結構誰にでもあんな感じだけど…。」
ハッ……!そ、そうだわ。何も私だけが特別なわけでは……。
「おもろいけどな、見てる分には。」
「…………。」
「…けど…、むしろアンタから喧嘩ふっかけてるように見えるけど?」
「…………!」
「あの男の性格考えたら、口では敵わんことくらいわかるやろ?アンタは…明らかに楽しんどる。」
「…………。」
「逆に、ニシハルがアンタに掛ける言葉も、まるで弄ぶかのようで…いけ好かん。」
「…そのぐらいでないと、私もめげないからよ。手厳しいのは今に始まったことじゃないし…気にならないわ。」
「……なんで…奴を庇う?」
「……え?」
「……嫌いだったら…今の発言にはならないと思う。」
「…………。」
「……アンタらのやりとりにいつもストップかけてしまう自分も嫌やねんけど…思わず突っ込んでしまうのには…、無意識にカンが働くからやな。咄嗟の行動っちゅーか。」
「………?」
「……。一つは、悪の手からアンタを救おうとしていること。あと、もう一つは…、ヤキモチ…やな。」
「ヤキモチ…?」
「…アンタ、あいつのこと…好きやろ。」
「……!それは…、先生はなんだかんだ私を理解してくれた方ですし、尊敬はしてます。」
「……へえ。初めて聞いたわ、そーなん?なら…、わからんでもない。でもな。ニシハルなら適当にあしらうこともできるハズやろ?なのに…、ちゃんと応えようとする。まあ…、もう名物のようになってるから、誰もそんなん気にしてへんよ?ただ……、絶対的な信頼関係がなければ…続かない。つまり、嫌っていたら…できない。先生だっていちいち構ってらんない。」
「……………。」


