生まれてこの方、こんな嬉しいことは…初めてだった。
浮かれ気分で、汚れたユニフォームそのままで。
俺は……
帰路についていた。
家に帰って、ひとまずシャワーを浴びて。
それから……、ふと、思った。
親父はこの試合を見ていたのだろうか…、と。
叔母に聞いてみようと、携帯電話を開いた時に……、
「……え?」
着信が、何件も来ていることに…気づく。
いずれも…叔母。
「………。祝いの電話?」
それから、電話をかけ直してみるけれど……。
何回掛けても、でなかった。
「…………。」
叔母に渡しておいた、この家の鍵……。
家中見て回ったけれど、どこを見ても…、親父が帰ってきた形跡などなくて。
一抹の不安が…過ぎる。
念のため、叔母の自宅にも電話をかけるが…留守だった。


