「ハル。お前、部活は?」 「いかね。適当に言っといて。」 相手…、寺澤は大きく息をついて。 それでもその後は、決まってひと言だけ。 「…ん、わかった。」 高校3年の春……。 遅咲きの桜の下、俺は一切それを見上げることなく…… ひとり、歩いていた……。