恋はいっぽから!






「……30分後って……、すぐじゃない。」



先生からの突然のお誘いに、驚いてる暇も…ない。



一体…、どこに行くのかしら。





とりあえず、洗面所へと走って…


鏡を確認する。




「Oh…No………。」




電気をつけた途端。

鏡に映し出された自分に…ガッカリ。




物凄い寝癖に、口から流れる一筋の軌跡…。
(注:ヨダレのことです)



薄暗かったとはいえ、このナリで先生とご対面していたとは……!


「……いやいや、きっと見えてはいないわ。」





……と、カブリを振った瞬間に……



洗面台に置いた携帯電話が、ブルブルと…震え始めた。




「……メールだわ。」




内容を確認すると。



相手は……ニシハル。




『不寝番の先生が部屋で待機してるから、出てくるなら今がいいかも。』



「ええっ…、今ですか?!でも…」



間髪おかずに、再び…メール。



『寝癖直す時間ねーぞ。早く来い。』




「…ひぃっ…!え、エスパー?!」




私は携帯をジャージのポケットに入れて。


それから…手ぐしで髪を整える。



ピヨンっ。と跳ねる前髪。




「……仕方ないわ。チョンマゲでごまかしましょう。」









髪型をごまかしてすぐに、私はいよいよ…部屋のドアを開ける。




薄暗い通路の先に…、



煌々と電気の光が漏れる部屋がひとつ。





「……あそこが…先生の待機部屋ね。」





私は足を忍ばせて……




サササ…っと小走りする。



気分は…忍者!!




壁伝いに歩みを進めて、無事に待機部屋を通り過ぎた所で……、



突然。


『ドン』っと……


何かにぶつかる。





「……ごめんなさい。…って…、あれ?いっぽ?」



ぶつかったのは……

なな、なんと…オオサカ……!!!




「あんたこんな所で何してん?」



ぎょぎょ!!


「わらわはちと用足しに…。」



「あ。仲間やな。一緒に行く?」



「いや、拙者もう済ませてきた故……。」



「ああ、そうなん?てか、アンタどこに行く?」



「……へ、部屋に戻ろうかと。」



「ああ、そやな。アンタ別の部屋になってもーたんやもんなぁ。」



「え、ええ。」



「具合は?」



「もう大丈夫そうです!」