「……えー…、ニシハル、来ないの~?」
莉奈ちゃんが…、ガックリと肩を落とす。
「…初めてだよぉ、ニシハルの授業、実習だなんて……。」
「……そういえば…。そうね。」
何か……用事かしら?
それとも…、研修?
はたまた…、出張?
確かに……つまらないわ。
遠くに見ている分には、なんの害もないもの。
目の保養……
さっきしておけば良かったわ。
私は…頬杖ついて。
さっき配ったプリントに……
目を通す。
「…………。」
全くもって、
ちんぷんかんぷんで。
やる気のやの字も起きない。
やっぱり……
あの声がBGMでなきゃあ、数学とは言えないわ。
「……………。」
途端に……。
さっきの、高津くんの言葉が…
脳裏を駆け巡る。
『……言ってみろよ、好きだって。認めろよ…。でなきゃ納得いかない。』
認めろって……、何故?
『今までお前をずっと見てきた俺が…、一番わかってんだ。』
わかってるって……、どうして?
『……別に……、好きとかそういうのではない。』
そう…言ったのは。
間違いだというの?
て、いうか……
ニシハルに……
聞かれてしまったかしら。
でも、実際そう思うんだから……
仕方ないじゃない。


