目頭が熱くなって。
次第に…ボロボロと涙が溢れ出る。
「……ごめん。けど…、この1年、教師と生徒として過ごしていく中で…やっぱりお互いの気持ちは変わらないかもしれない。でも…変わるかもしれない。例えお前が長南に行こうが、それはそれで仕方ないことだと思う。」
私はふるふると首を振る。
「…変わるわけありません!」
「…それは…、わからないだろ。」
「いいえ、わかります!」
「………。俺は、お前を傷つけない自信がない。」
「………!」
「距離を置くっていい方はお互いに期待を持つから…意味がないのかもな。」
「…………え…?」
「……三船。……別れよう。」
ニシハルの手が、私の肩に置かれて。
頬に流れる涙に…キスをして。
それから……
唇にそっと触れる。
「…長南とのキスは、これで帳消しだな。」
ニシハルはうっすらと笑って……
「………じゃあ…、行こうか。」
また、エンジンをふかす。