許してしまった2度目のキスは、
涙でしょっぱくて……。
また……、踵がじんじんと痛んでくるのを感じた。
「………私も…先生のこと、もうとやかく言えませんね。」
先生じゃない男の人に抱きしめられて、
抵抗すらできなくて。
それでも……
この相手が、ニシハルだったらいいのにって思ってしまう私は…。
一番、最低かもしれない。
「……ごめん、つい。」
私の身体を解放して、真っ赤な顔をした長南殿が…、俯いていた。
「……ええと…、何か飲み物買ってくるよ。」
先生とは違う香り。
抱きしめ方も、
触れ方も、
何もかもが違うけれど…。
「…………。」
「今度は炭酸はやめとくから。…何がいい?」
「……。じゃあ…、コーヒーをお願いできますか。」
「うん。」
「…ブラックで。」
「へぇー、…飲めるの?」
「……そういう…気分なんです。」
「……無理しちゃって。」
「いいんです。」
私と……、対等に向き合ってくれる。
「すぐ戻るから。」
それだけで。
今は何だかとても……
嬉しくて……切なかった。


