クラスの皆さん一人ひとりが…自己紹介をしていく。
始業式にし損なっていたから……
私とオオサカには降って湧いてきた…アピールタイム!
「…………。」
「これは是が非でも先生に愛をアピールせねば…。」
挽回のチャンスが巡ってきたわ。
出席番号が早いオオサカは、勢いよく立ち上がって…クラスメイトの方へと振り返る。
「大境紗羅です。『サラ』なんてイメージじゃないと言われるのが常だけど、こう見えて特技は料理だったりします。好きな教科は数学。あと…」
オオサカが標準語を話しているわ。
それに…、数学が好きだとは……!
ニシハルへの好感度が……!
「ちなみに嫌いなオトコのタイプは、誰かみたいに女扱いに慣れてて、いい格好しいのテキトーな男です。」
その目は…じっとニシハルへ。
「……猛アピールだわ……!」
焦り…MAX!
「そりゃあ気にしてもらえて光栄だな。」
彼の返答もまた……、
私の胸の高鳴りを、より助長させた。
いよいよ…私の番。
私は一度深呼吸して、椅子から立ち上がった。
「三船一歩、牡羊座のAB型!趣味は多々あります。読書にお笑い研究その他諸々…。最近は歌手の某グループの樽美酒が気になってしかたありません。しかし、それより何より…得意なことは、人を追跡することです。(ニヤリ)」
先生は…無反応。
ニシハル……、貴方のことを言っているというのに!
では、少しばかり脅かしてみせましょうか。
「ちなみに。先程オオサカが言っておりました『嫌いな男』のタイプが…私の好みのタイプです。」
どよっと一瞬クラスがどよめいて…。
沢山の視線が、一斉にニシハル……
……ではなく、長南殿へと向けられる。
皆さ~ん……
そのお方じゃあありませんのよ。
一方の長南殿は、「俺?」と言うように自分を指さして。しきりに…照れている!
更に、肝心なニシハルは……。
「…………!」
……退屈そうに、大欠伸!
「……以上。お見知りおきを。」
完…敗……!!
私は肩を落として……
席についた。


