恋はいっぽから!






教室の近くまでやって来ると………。






「いっぽぉ~!!」




私のクラスの前に立っていた二人組の男女が……、





私に駆け寄ってきた。





「……莉奈ちゃん、高津くん……!」





我慢していた涙が……




ぼろっと溢れ出す。







「…またお局に説教されたんでしょ?やだなぁ、そんなに気にすることないって!」



「…莉奈ちゃん。悪いのは私です。」



「………三船?らしくねーな。何かあったか?」



「高津くん。…なんでもないのです。ただ二人の顔見たらほっとしたというか……。」



「クラス離れちゃったもんね。……けど、『彼』が一緒じゃん。良かったね!」



「……ええ。」



「……何その曖昧な感じ。……て、ああ、そっか。そりゃ心配だよねぇ、ありゃあ相当具合わるそーだったもん。」





え………。


待って。




「…莉奈ちゃんも…会ったのですか?」



「うん。始業式の前に。てか、『も』ってまさか…。アンタ、今職員室にいたんじゃないの?」




「……ええ。その後、ニシハルに会いに…保健室へ。」




「げ。」



「…………?!」



「なんだよ~、もう。アウトじゃん。」



「………??ええと……?」




「『あいつ、暴走すると悪いから放課後まで俺が具合わるいこと黙ってて』って…言われたの。自分のとこに来て風邪を移す訳にはいかないって……。」




「……え?」




「……もしかして、今泣いたのはニシハルのせい?」



「………。」



「彼何か言ってた?」



「『来るな』と……。」



「……それは、間違いなくアンタに気を遣ったわね。」




「…………!」



「…さすがはニシハル!おっとな~!」




「………。そんなんじゃ…ないわ。」




あれが私の為だったと?



それならば、言ってくれれば………。




でも、紺野先生とのあんなシーンを見せつけられたら、どんなことを言われても…、私は聞き入れなかったかもしれない。



先生は……



それをわかってて……?