恋はいっぽから!








『なぜなら、ずっと見てきたから。……ハル、貴方のことを。』





二人の間には、私なんかが入り込めない何かが…


存在していた。



長年の友人関係だと、信じようとしていた。



信じてきた。



でも、彼女を見る度に、二人が話すのを見掛ける度に、
過ぎっていく不安は間違いなんかじゃなくて……。







いつか飛び越えたハズの境界線が……



どんどん、今目の前に…


張り巡らせられてゆく。











「なんの冗談?」



「え…?」



「お前は昔っから駆け引きが好きだったよな。けど…、お互いもういいオトナだ。簡単にそれに乗っかるほど…考えなしでもない。」




「……そうね。でも貴方は嘘つくのが上手いから…。こっちだって、簡単に引き下がる訳にはいかないの。あの頃も…、ハル、あなたの嘘に…本当は気づいていたわ。」



「………。そうだとしても。もう過去の話だ。」



「でも、私たちはまた巡り合った。その意味を…私は知りたい。」



「………。」








二人の間に…。


沈黙が流れる。




ニシハルは……


なんて答えるの?



二人が巡り合った意味…?



そんなものが存在するのなら。





私に………



勝ち目などないんじゃ…?