恋はいっぽから!



長南殿と肩を並べ、校舎を歩いていると……。




何やら、沢山の視線が…こちらに集まっているような?


それに。ひそひそ話をする生徒達の姿が…やけに目につく。




「……?何かしら?皆さんこちらを気にしてらっしゃるようだけど…?」



「……あ~…、気のせいじゃね?」



長南殿はそう言うけれど。



「…………?」




さすがに女の子達の絡まるような視線は……


いただけないわ。


一体全体、なんだと言うのかしら……?




二人廊下を歩み続けていくと…、



ガラリ。…と開いた職員室の扉。






「…………!」




まあ……!


なんて…素敵な朝なんでしょう。





出てきたその人は…、



私の愛しき「先生」。



仁志日陽……!




ナイスタイミング!
さては、これはサプライズですね?!
(※偶然です)






「おー、長南。……と、三船。おはよう。」



「……オハヨウゴザイマス。」


………。

私は「おまけのいっぽ」ですか。




「おはよーございます。新学期から爽やかっスね。目ぇ覚めるわ。」



長南殿はそう言って、私の肩をガッチリと掴むと……。




「…俺と三船、同じクラスになったよ。」



「……。そうみたいだな。良かったじゃん。」



なにやら……


笑顔で会話を繰り広げる。





「……太田も高津もいないし…、新たなコンビ結成ってとこ。」



「へー。良かったな。」





…………。

ん?




またまた……火花?!



こ、これは……!





「…先生、私と長南殿のコンビに勝とうなど…百年早いわ。」




「…………。」




「戦いの舞台は、C1グランプリよ!」

(注:クラス対抗お笑いグランプリ)




「……。うん、学祭ででもそのイベント発足させたらいいんじゃん?」



「……いい案だわ。」





……って、


どうでもよさそー……。