恋はいっぽから!




「……きっと、隣りのクラスだとか……。」



莉奈ちゃんは1組。


ならば私は2組であろうと……


隣りに並ぶ用紙に、視線を移動する。





「あら、高津くんの名が……。」




高津奏哉。

もう一人の心の友…。






……が、しかし……!





そこにも私の名前は……





なかった。








「……かわいそーに。親友二人と離れるだなんて。」



私の震える肩を掴み…、耳元で囁かれる声がひとつ。





横に並んだその人は……。





長南泰人。




私の……同志。
(注:お笑い好きの仲間です)





「……長南殿。この事態は誰に訴えれば覆るかしら…?」




「…や。覆ったら俺が困るし。」




「………?」

なに故………?




「三船一歩。…3年7組。」



「…………!」



「俺ら…、同じクラス。」



な…なんと…!



「一年間、よろしく。」




「……。こちらこそ。」





神様は……、私を見放してなどいなかったんだわ。




私と長南殿は、ガッチリと握手を交わし……




ニヤリと笑い合った。





「つーか、年末のアレ見た?」


「!!…笑わない警〇ですね。」


「さすが!俺、昨日DVD借りてきてまた見たんだけどさあ……。」



「……!奇遇ですね。私も無性に見たくなっておととい借りて見たばかりです。さすがは長南殿…!では、早速クラスで語らいましょう。」



「おうよ。」







何やら……


新しい風が吹きそうな予感。






これから一年間……、



笑って過ごせそうだわ。