「……………。」
煙草に火をつけようとするニシハルの手を……
私はギュッと握りしめる。
「……三船?」
ニシハルは驚いた様子で目を見開くけれど……。
そんなことを気にする余裕もない。
なぜなら……。
彼が私を知ろうとする以上に、
私はその倍くらいに……
彼を知りたくなっているから。
自分には無いものを求め…、無いものねだりをしちゃうから。
近づきたいと思うから。
まるで独占欲剥き出しにして……
手にいれたくなるから。
自分の知らない一面を引き出すあなたが…怖くて。
そんな自分自身も許せなくて。
だからこそ。
こんな自分を…知られたくなかった。
ニシハルのやわらかい髪が……
私の頬を掠めた。
肩に頭を置いて…
「信用ねーな…。」
彼はぽつりと呟く。
「……違います、先生。」
「ん?」
「信じるのが……怖いのです。」


