いつまでも玄関先に立ったままの私のコートに……
ニシハルが手を伸ばす。
「コレ、早く脱げ。」
「……!?着いた早々なんて破廉恥な!」
「あ?(イラッ)びしょ濡れだろーよ。大人しく脱げ。乾かすから。」
「……そういうことですか。」
「え?」
ニシハルが私の顔を見る。
「え?」
私もニシハルの顔を見る。
「「……………。」」
なんでしょう……、
この間は。
「………。やっと……、目ェ合わせたな。」
「………!」
ハッ…!しまった。
「緊張まるわかりなんだよ。別にお前が心配するよーなことはしないって決めてるから……、そんなに警戒するな。」
「別に警戒なんてしてません。」
「ああそー。」
「では、お邪魔します。」
…と、意気込んだのはいいけれど。
ドックドックドック……
ど………、動悸が……
うるさいわ。
「…………。うりゃっ。」
とうとう見兼ねたニシハルは……
私の体をひょいっと抱きかかえて。
ブーツを…脱がせる。
それから……、
そっとその場に降ろすと…
「いらっしゃい。」
いつもの……『先生』。
色香漂う大人の笑みを……
漏らした。


