頭がクラクラする。
何が…
私をこうさせているのかしら?
「やる気になれば…、こんなもの、どうとでもなります。でも……!人の気持ちは、そうも行きません。先生が一番……解ってるんじゃないですかっ?!」
私は一旦席に戻ると……。
自分の鞄を片手に、ニシハルの元へ戻った。
それから……、
「……せーり痛がひどいので…、やっぱり帰ります。」
「…………。」
「……先生はもっと勉強すべきですよ。」
「………?」
「………生徒のこと。」
私は彼にくるりと背を向けて。
ドアに向かって……
歩き始めた。
「三船!」
ニシハルが……、
私を呼び止める。
「……昨日の課題!…提出していけ。」
……言いたいことは……
それだけ?!
教卓の上に、思いっきりノートをたたきつけて。
それから……
「さようなら。」
顔を見ずに挨拶して。
教室を……後にした。


