恋はいっぽから!




2歳くらいになると、僕の名前を連呼しながら……



後をついて来るようになる。




面白い程に何でも真似するのだから……




こちとら、次は何にしようかと試行錯誤。




勉強も教えたけれど、それ以上に余計なことを教えていたのかもしれない。






「一歩。これがエリマキトカゲだ。」




「エリマキトカゲ?」




図鑑を見せると…。



「大きいの?これは日本にもいる?」


4歳になった彼女は…、生態に興味を持つ。



「オーストラリアの北の方とか、ニューギニア島の南の方にいるよ。今の一歩よりちょっと小さいくらいかな。」



「一歩、見てみたいな。」



「……俺がいつかオーストラリアに行って写真でも撮ってきてやるよ。」




「……本物が見たいの。」




「………。一歩。人はな、誰でも簡単にエリマキトカゲに化けることができるんだ。(ニヤリ)」





僕は羽織っていたパーカーのファスナーを全開にすると……。




その端と端をしっかりと握り、両手を後ろから回しあげて……




「見ろ。コレがエリマキトカゲだ!」





がに股で……



どし、どし、と歩いて見せる。





「……………。エリマキトカゲ~!」




その後ろを、のさばって……


一歩がついて来る。








まさに……親子トカゲ!