宇宙人・いつほは実に興味深かった。
『寝る・泣く・飲む』を繰り返して……
ゴロンと仰向けになる。
時折誰かに抱かれては……
やっぱり寝るか、
うっすらと目を開ける。
一日中……、それだけ。
自分じゃあ何もできない未熟者。
でも……、ちっとも見てて飽きはしない。
僕は10歳にして……
ヒトは「生理的早産」(ポルトマン/Portmann, A.の概念)であると…知る。
(もちろん、自分で調べて知った言葉だ。)
いつほは日を追うごとに…できることが増えていった。
いつほの首がすわった。
僕は……縦にひょいっと抱っこできるようになった。
いつほがコロコロと寝返りをうつようになった。
僕はわざと障害物を置いて、それを妨げると…
ひどくご立腹していた。
この頃、滅多に顔を合わせない僕の父親に会うと……
口をへの字に結んで、何故か泣くようになった。
いつほが一人で座れるようになった。
僕が顔を近づけると……
バシバシと叩いてきた。
ちなみに、僕のご飯をあげようと口に運んだら……
母に思い切り叱られた。
(食べたそうにしてたのに…。)
はいはいし始めると……
近くにティッシュを設置。
豪快に撒き散らすのを……
僕はこっそり見守る。


