恋はいっぽから!

誰って……。



「やっぱ寺澤先生?どんな人か聞けた?」




どんな人って……。









「………。人の……女よ。」




「……?は……?」




「……養護教員の紺野先生と…、抱き合ってた。」




「…え?……どこで?」




「保健室。後を…追ったの。ニシハルの。この目で……しっかり見たわ。」




「……待って、だって、あの先生…結婚して…。」



「…だからよ。だから言ったの。ニシハルは…人の女に手を出す男。あの人の優しさに……騙されては駄目。」




「…………。」





莉奈ちゃんの瞳が…ゆらゆらと、揺らめいている。








「お互い……不毛な恋をしてるってことだね。」」





そう言うと……、



急に、席を立ち上がった。




「……。莉奈ちゃん?」




「……ちょっと…アタマ冷やしてくるわ。」




「……え。」




「……追ってこないでよ。今は…ちょっと一人になりたい。」




小さく笑うその瞳に、うっすらと涙が浮かんでいて……



痛々しいくらいに、気持ちが伝わってきた。





「…話してくれて…ありがと。」




「……うん。」






私はただ、彼女の背中を見送ることしかできなくて……。




自分のその不甲斐のなさに、無償に腹がたった。








莉奈ちゃんを傷つけたのは……





私だ。