恋はいっぽから!







世界史の授業が終わると……、




莉奈ちゃんが、早速私の隣りの席を陣取った。






「……で?さっきのは一体なんなの?」





尋問の…スタート。





「……カ…、カツ丼は出ないとですか?」



「……。さっき弁当食っただろ。ホラ、ネタはあがってんだよ。お前がやったんじゃないのか?」




ピカッと…


携帯のライトが、私の顔に向けられる。





「……田舎のお母さんが悲しむぞ。」




ああ……!



そんなこと言われたら………!





「……すんません、あっしがやりましたぁあ~!!」





はい、ここで目薬を点してっと…。








「…おいコラ。警察ごっこはここまでにしようや?」





うっ……。




莉奈ちゃんの目に怒りの炎が!




「……ハイ、ごめんなさい。」




私は小さくなって、頭を机にビタッとつけて…



謝った。





「…また何か…妄想したんでしょうよ?」



「……妄想だけど…妄想じゃない。」



「………?」





莉奈ちゃんに……



顔向けできない。




言わなきゃいいのかもしれない。



でも……、言わなくちゃ。




ニシハルに……




恋なんてしないで。





だって……、




先生の好きな人は……!








「ニシハルのこと?」



「…………!なぜそれを…?」




「あんたの目が泳いでんのよ、さっきから。」




・ ・ ・ 。



ちーん…。






さすがは莉奈ちゃんね。



私という生き物を…


わかりきっている。








「……話が早いわ。」




「………。」




「…莉奈ちゃん、彼は危険な男よ。」




「……なんで?」




「……それは……」




人の女と抱き合っていたからー……。




「……先生には…恋人がいるの。」



「………。うん。そうなんだ?」




……おや?



驚かないの……?




「………どうしてそんなに平然としていられるの?」



「いや、そりゃあショックだけど…。人から聞かされるのって案外実感わかないものなんだなあ。」



「……。」



「……で?いっぽは誰から聞いたの?」