恋はいっぽから!

教室まで戻ってきたのはいいけれど……




そのドアを開けるのには、度胸がいる。


いかんせん、授業中である。









中に入ると……



クラス中の生徒の視線は集まるわ、



「…何だ、今頃!」



世界史の先生の叱責の声は飛ぶわ。




もう……



ぐったり。






「……生理痛で保健室に行ってたんです。ね、一歩!」




莉奈ちゃん……、それ、シャレにもなってないよ。





「………そうか。もう大丈夫なのか?」




あら?


信じてるし。



普段の行いってこーゆー時に現れるのね。
莉奈ちゃんは先生に従順だから……。






「…ハイ。遅れて申し訳ありませんでした。」







私は自分の席に座る。




すると……。





「……いっぽ、寺澤先生の所に……?」



「…うん、それもあるけど……。………。」




「………?何?どうした?」




「……後で……話す。」




「……?うん、わかった。」





莉奈ちゃんの前で…、




上手く笑えない。





もちろん彼女は何かを察したのだろう。




深刻なカオをしたまま……






再び黒板へと、目を向けた。











授業の内容なんて……



頭に入って来ない。







現在、私の脳内では……、



白衣の魔女とニシハルの、禁断の恋物語が…繰り広げられている。