恋はいっぽから!







「……。お前…、こんな所で何してんの?」




ま……まずい。


「……………。」




何か……、上手い言い逃れは…?!





「……せ、生理痛が酷くて…授業受けられそうにもなかったから………。」




「………。さっきはそうは見えなかったな。」




じぃ~っと………



私の目を見る。






……これは……、完全に疑ってるわ。





「でも、やっぱりバファロン(鎮痛剤)飲むのでいいです。」



一歩、後退りする。





「……。けど、顔色悪いぞ?貧血起こしてんじゃねーの?」



「……これは……」





先生達のあんなシーン見せられたら、青ざめもするわ!






「……俺、もう行くから…お前は休んでいけ。」




「…えっ。」




そ、それって。



ニシハルはナニしにここに来たって言うの…?






「…少し休めば違うわよ?」




それまで黙っていた保健の先生が……口を挟む。





「…………。」





赤いフレーム。

メガネ美人。




大きな二重の瞳が、何の疑いもなく……



私を見つめる。







激しく……、お似合いだなって思った。




絵になる二人。




でも……、


見られたかもしれないっていうのに、危機感とか…罪悪感とかっていうものは……




微塵も感じられない。







こんな大人もいるのね。










「ホラ、紺野先生もそう言ってるんだから……」」



ニシハルが、手を伸ばしてきたその瞬間……。





「……やっ…!」





私は彼の手を、思い切り跳ねのけた。





「あ…。…悪い、つい。」




つい……?




ニシハルは…いつもそう。




こっちの都合なんて、お構いなし。




こうやって、生徒の手を掴むこともスキンシップの一部で……、





嫌がる人なんて誰もいないと思ってるんでしょう?




そんなの、大間違い。



私は……



紺野先生とも、タオルを貸した生徒とも違う。





そう簡単に……



あなたのペースに、巻きこまれるものか!