『ニシハルノート』。
三船一歩によってそう書かれた達筆文字。
「……………。」
ニシハルはそのノートだけを裏返して机に置くと……
まずは高津のノートを、パラパラとめくり始めた。
「…………。」
あらあら、高津くん。
どうやら前回の授業内容の部分が……
すっぽりと抜けちゃっているようだけれど?
「……………。(イラ~…)」
さてさて。これによっていよいよ彼らが何かを企んでいることを確信したニシハルは……
続いて、太田莉奈のノートを手に取った。
「……………。」
今度は、というと……。
綺麗な文字と数字がバランスよく並び、
時折蛍光ペンでラインが引かれてあって……
見やすくて、
整ったノート。
しかも………
ちゃんと、問題集を解いたのであろうその数式も……
書いてある。
ニシハルはしばらく見入って……。
それから、赤ペンで丸を書いたり、 直したり……。
ふう~…っと息を吐いて。
ひと作業を終えた。
何やら……
嬉しそうである。


