恋はいっぽから!

寒空に立ち上る煙の行方を追いながら……






「まだ付き合って間もないのに、彼女の心配する気持ちに気づけないとはな。」



「……!それは…、彼には立場というものがあるから…」




「一歩のことだ、我慢をしてるんだろう?」




「………!」



「…言いたいことも言い合えないで…どうしてそんなリスクの高い恋ができる?」





「そんなの、『愛☆』があれば…」




「もうヤッたのか!」



「ちがーう!貞操は守れと言われてるわ。そうじゃなくて、ちゃんとお互いの気持ちが通じて…」

「…自信がない癖に?」






「………!」





「……変わらないなあ…、自信がない癖に、立ち向かおうとしちゃう辺りが。」




「…………。」




「で、結果いつも自分が傷ついて……。」





「宏輔。いつの私の話をしているのですか?」




「………?!」




「私はもう昔の自分とは違います。いつまでも…子供扱いされるのは心外だわ。」








私のそんな言葉を予想だにしていなかったのか……。




彼は灰皿に煙草をなすりつけ、それから……。





思いきり失笑して。




「…いつもいつも俺の前で泣いてきたのは……誰だよ。」




ボソッと小さく呟く。





「……誰が…お前を守ってたんだよ?」





「…………。」




いつも物腰の柔らかい宏輔のその態度が……



一気に豹変する。