私は……
できるだけ、宏輔の方を見ないようにする。
なぜならば……。
赤信号をいいことに、
じっと、
じいい~っと……、
わたしを見つめてくるから。
「……めっきり綺麗になったな。この様子じゃあ……、彼氏でも…」
「できてません!(即答)」
「またまた。じゃあ好きな奴でも…」
「おりません!(速攻)」
「………。随分あったかそうなマフラーしてるね。」
「…………!」
「それは……、誰のかなあ…?」
「……た、高津くんです!」
「……彼は紺のマフラーをしていたけど?」
「………!」
「俺に嘘つくなんて、初めてだなあ……。」
「…………。」
宏輔はそう言って……
ふうっと大きく息を吐いた。
……と、同時に……
「………!電話だわ。」
携帯が……着うたを奏で始めた。
相手は……、
「……莉奈ちゃん?」
「お。一歩の親友の?…出ればいいじゃん。」
「…え、ええ……。」
私は通話ボタンを押して……
それを耳元にあてた。


