「多いんだよ、女子生徒に。勉強聞くフリして仁志のこと探りにくる奴。」
ズバリ!
私もそのクチでしょう……。
「……お、お言葉ですが!他の子と一緒にしないで下さい!」
「…だってさっちから、あっちばかり気にしてるじゃないか。」
「………!!違っ……!」
思わず声を荒げると……。
「……三船。うるさいぞ。」
振り返ったニシハルが…
冷たく言い放った。
カッチーン!!
私だってねえ、アンタにはぜんっぜん興味なんてないんだからね!?
莉奈ちゃんの為よ、莉奈ちゃんの……。
「……悪いな、三船。お前が聞きにくること自体珍しいからさ…。ついつい疑ってしまった。…スマン。」
何故か寺澤先生が…頭を下げる。
「……いえ…。」
この先生って……、なんか…、素直?
言いたいことをつい言っちゃうタイプなのかしら?
「何をそんなにイラついてんのかねぇ…、あいつは。」
「…………。」
確かに……。
いつものニシハルとは、雰囲気が……違う?
「寺澤先生。」
「ん?」
「やっぱりちょっとだけ聞いてもいいですか?」
「……ん?」
「…仁志先生って、学校では…煙草は吸ってないんですよね。」
「………?ああ。見たことないよ。」
「…じゃあ…、煙草の匂い……」
「……車は禁煙だし、家でくらいじゃないか?」
「………!」
「…煙草の匂い、そんなに嫌い?」
「……いえ。ただ、生徒に規則を注意する手前…、先生が学校で煙草を吸っていたのなら、示しがつかないのではないかと思っていたので。」
「……へぇ…、なる程。」
「……あと…。」
「……………?」
「…仁志先生は、どうやら女の子達に人気があるようですね。」
「……あ~…。昔っからそうだな。」
「……なのに、誰一人と知らないんですよ。」
「………何を…?」
「……仁志先生の、プライベートなこと。」
「………例えば?」
「仁志先生の好きなものとか、好きなこと。色んな情報はあるのに、肝心な部分だけがわからないんです。」


