俺ら三人の関係が崩れないのは……
莉奈の存在があってこそ。
でも……
絶対ソレは言わない。
………調子に乗るから。
「……私に…惚れるなよ。これはあくまでお情けなんだから。」
「……。今すぐ返せ。」
「やーだねっ。」
言わなくとも……
調子いい奴だったな…。
そうこうしているうちに……。
「……おわっ…!?」
俺のすぐ傍を……
真っ赤なポル〇ェ(車)がものすごい勢いで通り過ぎていった。
道幅の狭い道路。
路側帯を並んで歩いていた俺は大いに驚いて…。
その車の、エンブレムを睨みつけた。
「…危な~、飛ばしすぎっしょ!」
「……本当だよな……って…、…ん?」
車は突然、急ブレーキを掛けて……
停車する。
「「…………。」」
それは……、
こともあろうに、三船のすぐ側で……。
「……何か……、話してないか?」
「……ナンパ?」
三船との距離を図り過ぎたせいで……、その表情を、見てとることはできない。
しばらくすると……
なんと!!
三船が……、
助手席に乗り込んだ!
「「え……?!」」
そしてそのまま……
あっという間に……
走り去って……
見えなくなった。
「……ねえ…、高津。今のは……ナニ?」
莉奈よ……、
「アハハ。…何だろう?」
そんなの、俺が聞きてーよ。
「てか、三船の家族で……ポル〇ェ乗ってる人なんているんだ?あ。噂の親父殿とか?」
「…親父殿は…プレジ〇ントよ。」
「…………。(いい車に乗ってんなあ…)…つか、噂の久則とか?」
「久則は…キャンピングカーよ。」
「………。(ウォッチングは泊まりがけか…)」
「…じゃあ…、母ちゃん?」
「……ワーゲ〇バスよ。」
「………あいつん家、金持ち?」
「今更そこ?」
「…………。」
だって、
長年友人してるけど……
奴のプライベートなことは、ほとんど知らないし。


