しばらくすると……
トントンっ…
入り口を……
誰かがノックした。
「……入ってます。」
うっかり…、
返答してしまう。
しまった。
個室のドアじゃあるまいし……。
すると……、
「私よ、開けてちょうだい?」
優しい女性の声が……
ドアの外から聞こえてきた。
「……お母さん?」
(注:絵本「おおかみと7ひきのこやぎ」のワンシーンを思い浮かべています)
「なんで私がアナタの母親なのよ。(イラッ)」
……ん?
優しさの中に……
色香漂う雰囲気……?
「私よ。養護の……紺野。」
な……、なんと!
白衣の魔女がおトイレに……
何用?!
「そこにいるのは三船さんでしょう?」
「……!なぜそれを……!」
「仁志くんから聞いたわ。」
……そ、曹操め!
なんの策略じゃ!
「……なら、ますます開ける訳にはいかないわ。一体何を企んでいるの?!」
私はドアを押さえ付けて……
魔女はそれを引こうとする。
「何も企んじゃあいないわよ!ってか、そのヒネクレタ考えどうにかならないの?」
カッチ~ン☆
「紺野先生こそ、以前仁志先生と二人で私を騙したじゃあありませんか!腹黒さは拭いきれないわ、まさに…白衣の魔女!」
「(ムッ)…悪かったわね、反省してる。つい昔の血が騒いで……。」
昔の血……?
「さすがは仁志先生の相方ね。」
「はあ?!」
「悪友だと言ってたわ。」
「…あらそう、光栄だわ。」
「……だから……開けられません。」
「仁志くんが心配してるって言っても?」
「…………?!」
「ホントに何で私がわざわざここに来なきゃあならないのよ。」
「…………。」
「彼に口止めされたけど…面倒だから言っちゃうわ。」
「……え?」
「頼まれたのよ。自分じゃあ逃げられるからって。」
「………。」


