恋はいっぽから!






「……やっぱ違うよなあ………?」



背後から声がして……



恐る恐る、振り返る。




「……な…なんのこと?」




思い切り惚けてみるけれど……。





「…アンタ、三船の親友だろ。確か……太田莉奈。」





ズキュ~ン☆




私の名前を知ってくれているなんて!




「…三船一歩って、あいつのこと好きだろ。」



「……え……?」



「アンタと二人、教室の窓から…よく見てたじゃん?」




ば……、バレバレじゃん!





「…面白い女だよな。」



「まあね、かわいい奴でしょう?」



「うん。」




なんと……!
あっさり……認めた!




ええと……?
それってつまり……?





「高津ー、悪いな。」




「……あ?」




「俺、三船一歩を好きになったらしい。」





…………!!!


み……、自らライバル宣言?!




「なかなかいねーんだよな、笑いのツボが合う女って。」



「……へぇー…。」



「…で、かわいいけど気取ってないし。」



「………。」



「…あんなぶっ飛んだ女、そうそういねーよな。」






泰人くんはそう言って……、




ふんわりと笑った。








いっぽ……、



あんた、モテ期?!






「……俺はもう振られてるし、そんなこと言われても……。」



「振られた?初耳だな。……理由は?」





「……………。」





「……やっぱ『ニシハル』か……。」





………!




「……邪魔だよなあ、正直。」




彼の顔をから……
笑顔が消える。




「………。あの……、泰人くん?」





……胸騒ぎがする。



何だろう、この不安は……。





「……冗談だよ。真に受けないでくれる?」





「………冗談?」



本当に?




「つーか、俺も三船に避けられたからつい卑屈になっただけ。」



「え。泰人くんも?」



それこそ……何故?




「近づくなって言われたよ。けど…、決して嫌ってるわけじゃないってさ。」




「…………。」