「ただいま帰りました。」
ようやく一人旅を終えて、無事に家に着いた私だったけれど……。
「おかえり。」
………。
玄関で出迎えたのが、久則であることに……
げんなりする。
「一歩……」
「……今!……私に近づかないでください。」
口を開きかけた祖父の声を遮って。
私は……
声を荒げた。
「…………。」
素直に黙り込む久則。
「……何か……企んでいるのね?」
「…な、なにをッ…!」
(※ご明答)
………面倒だわ。
「今は独りになりたいから……、いいですか、絶対に部屋を覗いてはダメですよ?」
「……………。」
「……なぜだ。」
「わからない人ね。私だって感傷に浸りたい時があるのよ。」
「………!!(な……、なんと!)」
「ちなみに、晩ご飯はいらないわ。食欲ないから。」
「……!!!」
「…では。私はこれで。」
まだ何か言いたげな彼を尻目に……。
私はさっさと階段をのぼっていく。
そして……
自室のドアをバタンと閉めると………。
「す~……は~……ス~……ハ~………。」
マフラーに顔を埋めて、
大きく……
深呼吸。


