恋はいっぽから!







「おはよ~、一歩。」




「お母さん、おはようございます。」






目覚めの良い朝。



外から聞こえてくる鳥のさえずり。




なんて爽やかな………





カタカタカタ…

「………さ……、寒いわ!」



(注:物語は既に12月に突入しております)





それに……!



「……久則ッ!!(※祖父の名)」





私は、窓辺で佇む祖父を睨みつける。





「……紛らわしさ100%だわ!朝からバードウォッチングはやめてくださらない?」



「ぁあ?」





祖父、三船 久則。


趣味:バードウォッチン   グ。
特技:さえずりという名   の口笛。






「孫の分際で祖父にナメた口を利きよる…。……成敗ッ!!」




祖父の手元から放たれたのは……



立派な嘴をした、キウイ。……の、ヌイグルミ。





むにゃっ。…と見事に……



顔面に直撃!




「ぬぬ……、かわいい孫に物を投げつけるとは…何事!それにコレ(キウイ)は聡美おばさんからオーストラリア土産に私が貰ったもの…!」




「存在すら忘れておった癖に。」



「今思い出したわ。返していただきます!」



「……。ふん。朝からうかれおって。このうかれポンチが。」





「…アラ、今日は朝からフルーツポンチとは…。母上、小洒落ておりますなぁ。」



「……でしょう?」




こうなった時の祖父は無視に限るわ。


なぜなら……


後々、面倒なことになるから。





けれど。


祖父は珍しく……

絡んで来なかった。




その代わりに。



ぽつりとひと言…捨て台詞。



「……全く、誰に似たんだか……。」

(注:「あなたです」)