カタン…、
…と、椅子にぶつかる音と共に。
ニシハルの唇が、私の唇に触れる。
「………コラ。手はここ。」
キスの後……、
ニシハルはニヤリ笑って私の手を掴むと……、
それを、自分の首元に回させる。
「………?!」
「………で。……お前は?」
ニシハルは目を閉じて……。
何とも無防備に、返事を待つ。
……癖のかかった黒髪。
長い睫毛。
いつも上がっている眉毛が……
気を許すかのようにして、緩やかな形を……保っていた。
いわゆる……キス待ち顔。
こんなに穏やかな先生の顔……、
初めてみたわ。
ねえ…、
これは。
私だけに見せる特別な顔なの……?


