「なぜあの時……、あんなことをしたのですか?」
「『あんな事』?」
「……キ……、キスのことです。」
言ったわ…。
とうとう言ってしまった!
「…ああ、アレ?あんなのコミュニケーションの一貫……」
彼が言い終わるか終わらないうちに……
私の左手が、彼の頬目掛けて……
とんでいった。
「……ってぇな!何なんだよ!」
「この女たらし!女に困ってないのなら他でしてください!」
「アホか!お前にだからしたんだろ、このガキ!」
カッチーン☆
「どっちが子供ですか!何の当てつけよ!」
「てか、お前こそ飛びこんで来たくせに…今更どうしたかったんだっつーの!」
「「…………………」」
必死の攻防戦。
果して……勝者は?
「……私は……、つい浮かれてしまったんです。先生が私の気持ちに気づいてくれたんだって。だから……、ドキドキだってするし、毎日どこかで期待をする自分がいたり……。」
「……お前の…気持ち?イヤ、むしろ全然わかんないんだけど。」
「……はあ……?!あの時ちゃんとお伝えして………、て、……ん?」
「……俺の顔が好きだって?それしか……聞いてない。」
………。
……………。
………………!!
………なんてこと!
一世一代の大告白が……
オチ付き?!
で、ですが……。
「先生こそ、私に抱き着いてきたくせに…、私を自分の欲しい物だとか豪語して、ことの真相を隠したではないですか!」
「……はあ?つーか、そこまで言ってんのにお前の頭は単細胞かっ。この宇宙人!」
ムキ~ッ!
逆切れかしら!
「先生は大人だから…、だから、そんなに平然としていられるんです。」
「……あ?」
「あの日以来、私は先生のことばかり考えてました。でも先生は…そうじゃない。悔しいくらいにいつも通りで……。近づきすらできなかった。」
「………。」
「……それが……、悔しかったんです。だから、振り向かせたかった。」


