「……長南。」
……!!
不意にニシハルが…。
じっと私達の方を見て、
ポーカーフェイスを貫いたまま……
口を開いた。
「お前はこの後部活だろ。…サボるなよ。」
両者の睨み合いが続く。
「……あ。そうだった。」
先に折れたのは長南殿。
けれどその瞳から……
笑みはもう…消えていた。
「……あと。三船っ。」
「………?何ですか?」
「三〇志を返して欲しくば…、後で職員室に来い。」
「……………!」
な……、
なんて卑劣な……!
「……人質ですか?見損ないました。」
「あ?(イラッ)」
「そんなに欲しいのなら…、差し上げますよ。」
「…………。」
「…それとも何ですか?そうでもしないと私のハートは奪えないとでも?」
(注:もう一度言いましょう。…初心者なんです)
「………。三船。お前は曹操の正妻の話、知ってるか?」
「……!劉夫人のことですか?」
「いや。」
「……なら、丁夫人?」
「……いや。」
「…卞夫人?」
「…そう。なんか…お前に一番近いよな。」
「………!」
卞夫人が…?
私に?
「彼女の人生について…聞きたくない?」
「聞きたいわ。(即答)」
「……あ、そう?じゃーこの後職員室な?」
「もちろんです。」
「……じゃあ、悪いけど。長南、そーゆーことで。」
ニッと不敵な笑顔を見せ付けるニシハルを見て……
しまった!……なんて思ったけれど……。
時、既に……遅し。
「…………。三船。アンタはそれでいいの?」
長南殿の瞳に例え暗い影がおとされても、
「……話を聞きに行くだけ。それだけよ。」
やっぱり……
ニシハルを選んでしまう。
惚れた弱み……
…かもしれないわ。


