恋はいっぽから!







「……。俺、長南だけど。」



「………。あら、惜しいわね。して、そなたの下の名は?」



「名前?…長南 泰人(チョウナン タイト)。」



「それは失礼致しました。では、長南殿、そなたにこれを差し上げましょう。」



「………?」




私は彼に、私のバイブル本「三国〇」を手渡す。




「………。こりゃどうも。(どっから出てきたんだ?)」




長南殿は、くすくすと笑いながら……



その、貢ぎ物を手に取った。










……と、




「……三船。お前は本当になにしに来たんだ?」




長南殿の手から、それがするりと抜き取られる。




「……!曹操!」



「……あ?(イラッ)」



「それは長南殿に差し上げた物で……。」



「ふーん。ホントに長南目当てで来たんだ?」




「…………?!」




「なら。心置きなくイチャこいどけ。…ただし、そっちでな。」




曹操はいとも簡単に…


私と長南殿を、廊下へと追い出した。




ピシャリとしまったドアを…


私はすぐさまこじ開ける。






「降伏してそなたに身を捧げた張コ…、いえ、長南殿に対して何たる仕打ち!」



「は?」



「……成敗してくれましょう。」



「……(無視)。つーか、まだ何か用?」





顔にウザいと書いてあるわ。





なんて男なの!


忠誠を誓った男に対しても……(注:別に誓ってはおりません)



私に対しても……。






曹操め…。


目にものを見せてやるわ……。








後悔するが良い!!





「『将を射んと欲すればまず馬を射よ 』……。」




「……は?」





「わらわには、孔明殿がついている。」



「………?」



「……張コウ…いえ、長南殿を先ずは、我がものにしてやりましょう……。」




「…………。あっそ。」




………おっと。
無関心!!




「……わかったから、早く『蜀』に戻れ。諸葛亮が心配するぞ。」




「…………!」







曹操は再び私を追い出すと……




ニヤリと不敵に笑った。





「…空き時間にでも読ませてもらうよ、コレ。つーか懐かしー。」





「……………!」




私のバイブルが………!