「………そーかよ。」
女子トイレを無理矢理こじ開ける趣味もなければ……
そこまで踏み込む理由もない。
彼はもう一度、トンっと軽くドアを叩いて……
そのドアに、寄りかかる。
「……素直じゃねーな。」
ぽつりと放ったその言葉は……。
壁ひとつ向こう側の彼女の心に……
しっかりと届いていた。
「……まあ。いーけどな。」
ニシハルは立ち去ろうと…
一歩踏み出す。
……と、同時に……。
トイレから、携帯の着うたが……
響いてきた。
「……………。」
その曲、まさに……
AK〇48!!
「…………。(またA〇B…。)」
彼は……
フッと笑って。
ゆっくりと……
帰路についたのだった。
残されたのは……。
そう、
三船 一歩、張本人。
実は彼女……。
自分が彼を見ていたことなど、てんで無自覚であって……
それが突然、追い掛けられたことで……
大いに焦ったのであった。
「……私……、何かしたかしら?」
(注:してました。)


