恋はいっぽから!






本日、朝の話題は、………と言うと…。








「……大体ですね、あの態度!教師を馬鹿にしているのかしら。それなのに…、テストではいい点を採る。そんなのでは内申に響くと教えてやらなければ……彼女はつけ上がる一方ですよ。」





息をまいて話しているのは……



お局様。







……いつものことだった。




彼女は自分の意にそぐわない生徒がいると、いつだってこうして……口説き始める。






果して誰のことであるか。





職員室にいる教師達は、すぐに見当がついた。





ちなみにニシハルは……





聞き流していた。
(いっぽ談:「右から左ね…?」)








「仁志先生、あなたの数学の授業ではいかがです?」





「………?(聞いてなかった)」




「ああ…、数学だけが点数採れないようですよ?」





無言の彼に代わって…、



浅田が答えた。





「…………。」





そこで、ようやく……。





「………。三船のことですか?」





話の流れに乗ってみる。






「数学一つで、平均点下げてるくらいだから…、よっぽど苦手なんでしょうね。」




寺澤の何気ないひと言が……、





妙~に、カンに障る。





「……でも、仁志先生がいらしてから…生徒達の数学の成績はぐんと上がってるわ。彼女の意欲の問題ね。」





「…………。(誉めたいのか?けなしたいのか?)」






つい……、



イラッとする。
(注:短気なのです)





「どうなんでしょう、彼女の授業態度は……?」






そう言われると、ついつい反抗したくなる。



よって。





「真面目に受けてますよ。そりゃあ立派に。」




三船一歩の為ではなく。



かと言って保身した訳でもなく。




要するに……、




面倒臭いから、

だから……そんなことを言ってみた。












もちろん……





三船一歩は、真面目どころか……、




数学の授業だけ、上の空。








そんなの百も承知だったニシハル。





今度は自分の言動に……




げんなりした様子。