恋はいっぽから!







「どこって、そりゃあ……、『顔』?……それから…、優しいとこ?」




「………。それは誰にでもそうでしょう?」



「でもでも、生徒を邪険にしないじゃん?適当なようでいて、ちゃんと的を得たこと言ってくれるし。」




「………。ふーん。」




「……。あれ?否定しないの?」




「………。相手は『先生』よ?指導者である以上はそうでなくちゃ。それと、わざわざ見返りのない恋をするその気持ちは…私には理解し難いわ。」




「……へぇ~…、ふぅ~ん……」




疑いの目で。



彼女は私をじっと見る。






「……ちょっとこのノート見せてね。」



彼女は机の上からノートを奪うと……、



さっきまで開かれていたページで、ピタリと手を止めた。






「………。やっぱり。さっきいっぽの肘の下からちょっと見えてたんだよね~。」




指をさした絵。




それは……




「これ、確実にニシハルでしょ~?」




ううっ……、


その通り…!見つかってしまっては、言い逃れは…不可能!





「……まあね。」




「言ってることとやってることがちぐはぐなのよ。結局そっちだって…ニシハル見てたんじゃん。しかも絵のクオリティー高っ。」




「……こ、これは……」




「『これは』?」



「ぶっちゃけてしまうけれど。あの人の容姿は…私の理想なの。特に…、顔と体が。」



「……か、カラダ?!」




彼女はますます顔を赤らめる。





ああ…、ついに……、言ってしまった!




「……。ってか、それだけ?」



「…それ以上も以下もない。絵のモデルには最適。けど中身があれじゃあね。理想と現実って伴わないものなのね…。」






そう……、


外見だけで言えば、彼は理想の男。




ただ眺める分には……




最高!!